2016年02月03日

「冷静に考えてみると」について

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理科や社会の学習で最近重要視されているものに「地球の環境」があります。中でも地球温暖化については、WMO(世界気象機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の報告によって、世界で対策を立てなければならないという機運が社会で高まっていますね。

それは温室効果ガスと言われる各種気体、とりわけ二酸化炭素の排出に大きく起因しているとされています。日本でも、私達は環境税として炭素税を払っていますね(灯油やガソリン、電気、ガスの価格に含まれています)。

 

実際の気温に関しても、IPCCの第5次評価報告書は、「気候システムの温暖化には疑う余地はない」と結論付けています。(ただ、この原因が二酸化炭素の排出にあるという事に異論を唱える科学者も、多数いるという事は付け加えておきます)

 

それを象徴するような映像やTV番組も良く見掛けますね。

 

「地球が温暖化することによって南極の氷が溶けていっている。」というナレーションに合わせて、南極の氷が、大きく崩れて海中に落ちていくシーンが放映されたり、氷を失い路頭に迷う可哀相なアザラシがズームアップされたりします。

このまま南極の氷が溶けていったら、海水位が上がって多くの陸地が水没しちゃう・・と連想させますね。

 

でも、ちょっと待って下さい・・・。冷静に考えてみましょう。

 

南極の氷は、南極大陸の上に乗っています。南極点の気温は−55℃〜−25℃くらいです。南極の氷は中心に雪が降り、それが凍っていくことで増えます。中心から周りに移動していくのですから、大陸の縁では、どうしたって海に落ちます。これ当たり前です(温暖化とは関係なく、いつもそうです)。

それどころか、南極が温暖化すると、南極の周りの海から蒸発する水蒸気が増え、その一方、中心部は少し温度が上がっても0℃にはならないですから、そこに降る雪の量が増える事になり、逆に南極の氷は増えるのです。実際にNASAの観測によって、南極の氷は1992年から一貫して増加傾向にある事が確認されています。年間800億トン〜1100億トンも増え続けているのです(これは逆に言うと、南極地方が温暖化しているという根拠になりますね)。

 

・・・あれれ・・・。

 

では、北極ではどうでしょう?

 

北極には大陸がありません。北極の氷はどうなるのでしょう?

 

北極海の氷は、メキシコ湾流(暖流)が流れ込んだりする複雑な海流によって、夏は一部が溶け、冬は凍る(全凍)という事を繰り返しているようです。

「夏に溶けだす量が増えているとか?だから『ツバル』のように沈んでしまいそうな島が出て来るの?」

 

でも、ちょっと待って下さい・・・。冷静に考えてみましょう。

 

小学生でも高学年では勉強済みの事ですが、コップに入れた氷の沈んだところが溶けても、水はコップからあふれたりしませんよね?そうです、水は、氷の時の方が体積が大きい(密度が小さい)ので、北極の氷が溶けても、海水が増えるなんてことはありません。

 

・・・あれれ・・・。

 

「え、じゃぁ、なんでツバルは、沈みそうになっているの?」

 

南極や北極の氷とは関係の無い原因による海面上昇が有るのかもしれません。ただ、ツバルはサンゴ礁に乗っているような島ですから地盤が脆弱です。土台のサンゴ礁が劣化すればどうしても崩れる運命にあるという事実も、忘れずに考慮して考えなければなりません。

 

「土地が水没した=海水面が上昇したからだ=極地の氷が溶けた為だ」という短絡的な話ではないのです。

 

結論を言うと、今、温暖化を原因とする海面上昇があるとしても、それは決して南極や北極の氷が溶けたものではないという事です。他の要因(例えば、それはアイスランドやグリーンランドの氷河が融けたものかも知れません)があるという事です。

 

「えっ、じゃぁ、あの南極の氷の崩れる映像は?可哀相なアザラシは?・・・」

理科を勉強した人なら、温暖化とは何の関係もない映像であることが分かる筈です汗。

 

何か、イメージだけで物事をとらえがちな時代です。しかし、物事はそう単純ではない事が多いです。

それをもう少しだけ深く考えるには、もしくは疑問を持つのには、小中学校の知識で充分です。

 

子供達には、「常識と思われている情報でも鵜呑みにせずに、一旦考える習慣」と、「考えるために必要な見識」を広げていってほしいと思います。

 

「物事を考える為に、学んだことをどう生かすか」…子供たちに伝えたい事の1つです。

 

〜前回のクイズの答え〜

 

答えは、いわゆる岩塩もしくは海水塩です。

一般に市販されている生成された「食塩」は、殆どNaClだけですが、岩塩など、海水の成分を残しているものは、MgCaなどのミネラルといわれる(にがりなど)成分が豊富です。

 

これらのお陰で、体のミネラルバランスを崩すことなく塩分を補給できると言われます。

 

私は、単に、美味しいので、岩塩を常用しています笑

 

 

〜今回のクイズ〜

 

日本の最近の気温を考えると、確かに、昔(2030年前)に比べて、暑い気がしますね。

猛暑なんていう言葉がTVで言われる時は、体温を超える気温だったりして、驚きます。

 

その原因は、温暖化や、フェーン現象等によるのかもしれません。

しかし、都市部に関しては、それ以外にも、原因があります。

都市部が異常な高温になるのは、この原因の方が大きく影響していると思われます。

 

さて、都市部の気温を上げる原因、それは何と言われる現象でしょうか?

 

これが、今回のクイズです。

 

H.G)

 

posted by bunbu at 12:37 | Comment(0) | 文武塾より

2016年01月21日

「それって本当?」について

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暖冬の冬とは言われていますが、最近は寒い日が続いていますね。こんな時は、家族で温かい食卓を囲むのが何によりの安らぎになります・・。

 

家族なら味の好みもだいたい同じようになるのかも知れませんが、友人との食事となると、味付けの濃さに関しては人それぞれでしょう。薄味が好きな人、濃い方が好きな人、それぞれです。

 

そんな中でも、こと塩分に関しては、社会全体がなんとなく(いや、ハッキリ)減塩を推奨していますね。厚生労働省も減塩を勧めています。食品にしても「減塩○○」というモノをよく見かけます。

塩分の摂取は高血圧に繋がるからだそうです(まず第一にです)。

 

・・・でも、これって、本当でしょうか?

 

「えっ、いまさら何言ってるの? そんなの常識でしょ。」

そんな声が聞こえてきますが(汗)、塾講師としては、自分で納得いかない事を子供たちに知識として教えるわけにはいきません。特に、私達の塾は、言われた事をなんでも無批判にただ暗記してしまうのでなく、自分でよく考えましょうというのが、モットーです。

 

※※まず、初めにお断りしておきますが、これからのお話は、医師から食事に関する指示などを受けていない人を対象としたものです、そこを、くれぐれもお間違いにならないようお願いしますね。

 

さて、そもそもなんで塩分が高血圧に繋がると言われているのでしょうか。

塩分というのは塩化ナトリウム(NaCl)の事ですね。これを摂取すると、血液中のナトリウム濃度が高くなります。体は、血液の濃度を一定に保とうとしますから、体の中の水分を血液中にとり込み、これを薄めようとします。その結果、血液が増えます。血液の量が増えるので、血圧が上がる・・・という事らしいです。

 

なんか、分かったような…うーん、ちと、無理があるような・・・その筈です。このメカニズムは、まだ「はっきりとは解明されてはいない」のだそうです(驚…じゃ、なんでそんなに宣伝してるの?)

 

実際、高血圧の人で塩分を控えることで血圧が下がる人は、「塩分感受性」と言われる人達だそうで、約2割の人だそうです(これは臨床試験等のデータがあります)。

 

もう少し、文献を調べていくと、塩分と高血圧の関係を結びつけようとする研究はことごとく失敗しているなんていう事も発表されています(日本海水学会)。

「減塩は、軽症高血圧患者の25%くらいの血圧を下げるが、逆に15%の患者の血圧を「上げ」(!!)、睡眠を妨げ、他の栄養素の摂取量を下げ、下痢、高熱、出血等の障害に対して抵抗力が下がる。さらに心筋梗塞の危険性を大きくする。」(日本海水学会)とも発表されています。

 

また、子供たちが普通に理科の知識で考えると、血液が少ないと(減塩の為に)、血液の、「酸素を運ぶ働き」から考えて、脳を始めとした体の各器官に良い筈がない事の方が理解し易く、実際、これを指摘する科学者もいます。

 

よく引き合いに出されるデータとして、寿命との関連を持ちだすモノがあります。

現在日本一の長寿県である長野県では、「減塩の取り組みがあった」と言われていますが、その取り組み前から順位は高く、同じような塩分摂取量の青森県が最下位であったことから、長寿の結果は塩分以外の要因も複雑に絡んでいると考える方が自然です(これはデータのコジツケでしょう汗)。

何しろ決定的な事は、長野県は塩分摂取量に於いて現在でも尚、日本で最も多い県の1つだという事です(長野県は1位〜3位、青森県は10位前後です)。

 

さて、こう考えて来ると、減塩とは何なのだろう?と思えてきます。

 

なんでもそうですが、「摂りすぎ」が悪い事は、ハッキリしています。その逆の「摂らな過ぎ」も、やはり体を損ねるものです。塩分の過剰摂取と過少摂取は同じ程度の問題があるという事です。

その適量は、「自分の体と相談して・・」決めなければなりません。減らせばいい、増やせばいいではなく、適量を自分で「考える」事です。

 

世の中に流布されている情報は、賛成も反対もあり、それぞれ発信者の立場が言わせています。

大切なことは、それらの情報に振り回されず、自分で確かめることです。

 

「それができる事」、「その判断の為に必要な事」を学ぶのも、大切な勉強だと考えます。

 

「それって本当?」・・・

今日は、誰か、何かを疑問に感じてくれるでしょうか?

 

〜前回のクイズの答え〜

 

月の表と裏、全然違います。

パッと見て、すぐ気付くのは、海と言われる平面が無い事。

 

月の裏は、一面ごつごつとした面に覆われています。ご覧になると分かりますが、一種異様な風景に見えます。

 

もしこの面が地球に向いていたら、絶対、ウサギの物語は出来なかったでしょう汗

 

 

〜今週のクイズ〜

 

今回、塩分の話をしました。

 

塩分の摂り過ぎが悪いというのは、ナトリウムの摂り過ぎによるものです。

「食塩」は、塩化ナトリウム(NaCl)です。

 

しかし、古来、「塩」と言われているモノは、NaCl だけのものではありません。

 

それを摂取していれば、問題は少ないと言われています。

 

さて、この「塩ではあるが食塩でないもの」とは、いったい何でしょう?

 

これが、今回のクイズです。・・・あまり難しく考えないで下さい笑

 

H.G

 

posted by bunbu at 13:45 | Comment(0) | 文武塾より

2016年01月14日

「神懸かり的な偶然」について

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理科の単元で、天体を扱う時、まず出て来るのが「月」です。

我々に最も身近な天体で、古代より暦の元にもなってきた天体ですね。

満ち欠けをする事や、その模様から世界中で月にまつわるいろいろな物語があります。

 

学習では、何故月は満ち欠けをするのか?、月食や日食はどういう事によって起こるのか?等を学びますが、自分より大きいものを考えるという事で、最初はなかなかスッキリと腑に落ちない生徒も多いです汗

 

さて、その「月」ですが、改めて考えてみると、とても不思議な天体です。

 

まず、太陽(恒星)の周りを回る天体を惑星といい(地球や火星等です)、その惑星の周りを回っている天体を「衛星」と言います。ですから、月は地球の衛星です(人が打ち上げた、地球の周りを周回するロケットを人工衛星と言いますね)。

 

太陽系では、水星、金星を除くすべての惑星が衛星を持っていますが、多くの場合、衛星は惑星に比べてごく小さめです。

例えば、木星の衛星(木星の衛星は67個もあります)で最も大きな「ガニメデ」という衛星は、その直径が木星に対して1/27、土星の衛星(こちらも67個あります)で最も大きな「タイタン」は土星の1/23です。

それに対して、月の直径は地球の1/4です(驚!!)。この比率は太陽系で一番大きく、実際の大きさで言っても、太陽系に180個以上ある衛星の中で5番目に大きい衛星です。少し前まで惑星とされていた「冥王星」よりも大きいんですヨ・・。

 

これは、月のでき方にも関係があるのでしょうね(ジャイアントインパクト説は以前取り上げました)。

 

しかし、不思議な偶然はここからです・・・笑。

 

まず、月は自転(コマのように自分で回る)していますが1回転する間に、地球の周りを1回公転します。なんと自転の周期と公転の周期が一致しているというわけです。

これがどういうことかというと、まん中にいる誰かに、常に体正面を向け続けながらその人の周りを回る感じです。こうすると、まん中の人からは回っている人の正面しか見えず、背中は見えない事になります。

このように、月はいつも同じ面を地球に向けています。地球上のどの地点でも、月の同じ面をいつも見ているのです。あの模様にいろいろな物語(うさぎのはなしとか・・)が世界中で作られているのは、いつどこで見ても同じ風景(?)が見える、そんな性質からなのでしょう。

 

さらに・・・地球では皆既日食が観測されますね。あれって、実はものすごい偶然の成せる技です。

距離と半径の比を計算してみます。

 

太陽と地球間の距離:月と地球間の距離=149,600,000q:384,400q≒3891  

 

太陽の半径:月の半径=696,000q:1,737q≒4011  と、両者は、ほぼ等しいのです。

 

これは、太陽と地球の距離の約1/400のところに、太陽の半径の約1/400の衛星が存在するという事を意味します。

だからこそ、あの綺麗な金環日食も見えるわけです。この比が違えば、太陽の中に小さく月が入る形だったり、完全に真っ暗(太陽が完全に隠される)になった筈です。

(比が完全にピッタリでない事が、金環日食のコロナをより神々しく見せてくれる一因かもしれません)。

 

理科の教科書では、日食が起きる理由として淡々と説明していますが、考えてみれば、広大な宇宙で、これほどの偶然が起こる確率ってどれほどの事なのでしょうか?しかも或る天体が原始地球にぶつかって月ができたとすれば(ジャイアントインパクト説)、その位置と大きさがこの比で落ち着くなど、もはや神懸かり的な偶然です。

理科を学ぶ子供たちには、そんなことを充分に感じてもらいたいと思っています。

 

また、月の内部構造については、月面に地震計を取り付け、発生する地震や人工的に地震を起こして調べられているそうですが、起きた地震が地球上に比べあまりに永い間揺れ続けることから、月の内部は空洞ではないかという説まであったほどです(否定されていますが、いまだに主張する研究者もいるそうです)。また、月には地磁気がないのに月の石が磁気を帯びている事や、年代が何億年もずれた石があったりと、まだ未知の部分が多い天体で、これからどんな事が明らかになっていくいのか・・・子供たちに託したいと思います笑。

 

しかし、今では、「グーグルムーン」という月の表面を見る事ができるサイトもありますので、子供たちが、大人になる前の明日にでも、その画像中になにか大発見をして、塾に報告しに来てくれるかも知れません(^^)。楽しみです。

 

〜前回のクイズの答え〜

 

米ドルは、石油の決裁に使われています。

 

石油と言うと、ガソリンや灯油のイメージがまず浮かびますが、今、石油は非常に多くのモノに加工され、その原料になっています。

 

化学工業製品の殆どが石油由来のものと言っても過言ではありません。

食品の染料も石油由来のものが使われているくらいです・・。

 

ですから、この決裁がドルで行われているうちは、基軸通貨としての地位は失わないという事です。

 

 

〜今回のクイズ〜

 

今回書いたように、私達が、いつも見ている月の面を「表」とすると、「裏」側は、地球からは見る事ができません(ホンの少しならチラッと見えます笑)。

 

しかし、今では月を調査するロケット等で裏側の様子は見る事ができています。

 

裏側は、表とは全然違う様相です。どうしてこんなに違うのか不思議です。

 

では、月の表と裏、見かけ上どういうところが一番違うのでしょうか?これが今回のクイズです。

 

H.G

 

 

posted by bunbu at 13:20 | Comment(0) | 文武塾より

2015年12月28日

「創り上げた信用の先にあるもの」について

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こんなお話がありますね。

 

〜〜〜〜〜

昔、お金がまだこの世になかった頃、モノの取引は「金塊(gold)」で行われていました。

仕事で成功し、沢山の「金」を手に入れた人は、今度は、それが盗まれないか心配です。

そんな中、特別頑丈な「金庫」を持つ人がいました。

「そうだ、あの人にこの金を預かってもらえばいいじゃん」

という事で、多くの人が、自分の「金」をその人のところに預け、「預かり証」を発行してもらいます。

ところが、今度は取引の度に、その人のところへ自分の「金」を取りに行くのが面倒です。

「そうだ、この預かり証で取引しても同じじゃん」

という事になり、取引は「預かり証」で行われる事になります。

その一方、多くの人から「金」を預かった人は、皆がちっとも、預けた「金」を取りに来ないので、

「こんな状態なら、余分な預かり証を発行して、使っちゃっても大丈夫だね。もし預けてる誰かが「金」と引き換えに来ても、「金」は、沢山の人の分、いっぱい預かってるし、一斉に全員が来るなんてことは、まさか、ないない。大丈夫。テヘペロ」

ということで、預かっている以上の預かり証を作り、取引を始めます。

これがお金のシステムの始まりです。

〜〜〜〜

 

中学、高校の公民、政治経済では、「信用創造」という言葉を学習します。

 

今、例えば、aさんがA銀行に100万円預けたとします。A銀行はそのうちの一部、例えば1%(法定準備率といって法律で決まった率)の1万円を日銀に預け、残りの99万円をbさんに貸します。

これは、上のお話と同じ理屈で、全員が取りには来ないだろうという考えに基づくものです。

そして、この段階で、初めにaさんが預けた100万円と、A銀行がbさんに貸した99万円で、199万円が、存在することになります(通帳に記載されます)。

 

さて、借主のbさんは、その99万円をB銀行に預けます。B銀行ではその1%、99百円を日銀に預けて98100円をcさんに貸す・・・

この段階で、100万円+99万円+98100円=297100円です。

 

これをどんどん続けていくと、

 

100万+100万×0.99100万×0.992100万×0.993+・・・

 

これは公比0.99の等比数列の和(数学B)という事になります。話を簡単にするために、限りなくこれを繰り返したとすると(無限等比級数・・数学V)、公式が使えて・・・汗

 

100万÷(10.99)=10000円・・1億円が存在することになります。

 

最初100万円だったお金が、1億円になるのです。これを「信用創造」といます。

 

実は、現在の「お金」は、この理屈で存在しています。日本のお金の総量(通貨残高)の9割くらいが信用創造によって作られているお金です。(ですから、本当に全員が預貯金を全額一斉におろしに行くと、金融は破たん…ハイパーインフレ…します)

つまり、私達の持っているお金は、全て誰かの借金という事・・・になります(これ本当です笑)。

最初の借主は国債を発行する「国」という事になり、お金を増やすのは銀行という事になります。

 

 

ところで、日本の中央銀行である日銀は55%の株を国が持っています。ですから金利付きの国債を日銀が持つと、金利分増えて返されるお金はやがて国庫に入ります。多くの国の中央銀行は国有かそれに近い形です。

 

ところが、アメリカの場合、中央銀行であるFRB、連邦準備銀行(連邦準備制度理事会ではなく)は、なんと100%民間銀行です(ご存じでしたか?笑)

ですから、アメリカ国債を国の中央銀行が持つと、返される際の金利分は民間銀行の利益になり(莫大なものです)、結局はその銀行株主が儲かるという仕組みです。この金利は米国民の税金ですから、国債によって、ただお金を発行(?)するだけで、税金が銀行株主に払われる事になり、これを問題視する声もあります。

・・・(因みに、米ドル札は、正確には紙幣ではありません…これについてはまた別の機会に汗)

 

普段使っているお金ですが、その仕組みは複雑ですね。また機会を作って考えてみようと思います汗

 

〜前回のクイズの答え〜

 

この物質は、酸素です。

 

酸素の沸点(沸騰する温度)は、−183℃です。

183℃にすると、青く、磁性を持つ液体になります。神秘的な感じです。

 

 

〜今回のクイズ〜

 

国をまたがった取引で使われる国際通貨は、発行国の経済的、政治的な信用が必要です。

米ドル、ユーロ、円、(最近は元も)等がそうです。

中でも、米ドルが基軸通貨として、おおきな役割を演じていますね(現在は)。

 

米ドルは、以前、金と交換できる唯一の紙幣という事でしたが、今はその裏付けもありません。

 

それなのに、米ドルが基軸通貨として流通しているのには、アメリカが経済大国であるという信用だけではなさそうです(いや、むしろ最近は経済的には厳しいですね汗)。

 

他に理由があると言われています。そして、この理由は、実は大変な事なのです。

 

それは何でしょうか?

 

これが今回のクイズです。

 

H.G

 

 

 

posted by bunbu at 10:46 | Comment(0) | 文武塾より

2015年12月22日

「秘めたる力」について

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大人には常識的な事でも、子ども達(特に低学年)には、不思議に感じられる事をひとつ紹介します。

先日こんな会話をしました。

「水は0℃で凍るんだよ」「そうなんだぁ。0℃なんだぁ」

「じゃぁ、逆に、氷は何度で融けるでしょうか?」「うーん、10℃くらい?」

・・・やっぱり、こうきました。

0℃で凍るのだから、10℃くらいにしてやらないと融けない」と考えるのは、無理もないところですね。

0℃で、融けるんだよ。」「えっ?  ???」

 

この疑問については、公立では中学1年理科の「状態変化」という学習で解決を見るの(筈なの)ですが、それでも、このへんの理屈をしっかりと理解できずにいる中学生がいる事は事実です。

 

水を冷やしていくと0℃のところで、冷やしても冷やしても温度が下がらなくなります。

この時、水は段々氷に変わっていっています(これを状態変化と言いますね)。

全部が、氷になると(この段階で0℃の氷です)、再び温度は下がり始め、やがては−20℃の氷なんていうモノもできます。

 

この、冷やすという行為は、「熱を奪っている」という事です。

熱と言うのは分子の運動(振動)です(以前も少し触れましたが)から、冷やすという行為は、簡単に言うと分子の振動を「押さえる」事になります。

 

0℃の「水」は、まだ液体ですから、水の分子は「みんなと離れないまま、動き回っている」状態です。

ここから更に冷やすと、この「動き回る為の熱エネルギー」から熱が奪われていきます(この時、水分子11個はその振動を続けています)。動き回る為の熱エネルギーが奪われると、隣どうしが振動しながらくっつき合っていく(固体…つまり氷になっていく)のです。

この、「動き回る為の熱エネルギー」つまり、液体を固体にする時に出てくる(奪い取らなければならない)熱エネルギーは物質によって決まっており、これをその物質の凝固熱(融解熱)と言います。

 

逆な言い方をすると、0℃の氷が0℃の水に変わる時、氷は周りからこの融解熱を奪って融けます。

だから0℃の氷でも融け切るまでジュースは冷たく、路面に残った氷が融け切るまで、寒い日が続くのですね。

 

同じような関係は、水と水蒸気にもあります。100℃の水を100℃の水蒸気にする為には、蒸発熱という熱エネルギーが必要です。簡単に言うと液体に働いている分子間力を振り切ってバラバラにする為のエネルギーです。ですから、100℃になって沸騰している水を温めても、温度はそれ以上上がらず(1気圧の時)、全部が水蒸気になると(この時100℃の水蒸気)、水蒸気の温度は上がり始め、400℃の水蒸気というものもできるわけです。

そしてこれも逆に言うと、「水蒸気が水になる時は熱を放出する」という事です。

つまり、氷より水、水より水蒸気の方が、もらった分の熱エネルギーを秘めているという事になります。

 

 

さて、今、山に向かって風が吹き、空気が山肌に沿って登っていくところを想像して下さい。

高いところは気圧が低いので、登っていくにつれ空気は膨張します。気体を周りと遮断して膨張させると温度が下がります(これは断熱膨張と言って、エアコンの原理です)。下がり方は、空気の場合、100m上昇するごとにザックリ「1℃」くらいです(実際はもう少し小さいです)。やがてある温度(露点)まで温度が下がると、冷たい窓ガラスが結露するのと同じ原理で、空気中の水蒸気が小さな水滴になり、雲ができ始めます。

 

この時です、水蒸気が水になる状態変化が起きていますね。これは熱を放出する状態変化でした。

ですから、雲ができ始めると100mあたりに下がる温度がザックリ「0.5℃」ほどに変わります。

 

その水滴が集まって大きくなると雨になって降ってきますが、これは空気中の水分が減る事でもあります。

やがて空気は頂上へ到達しますが、ここで、一旦、ここまでの流れを整理してみます。

 

標高2000mの山を気温25℃の空気が登り、標高1000mから雲ができるとします。

初め25℃だった空気がまず1000m上昇すると、そこまでは100m1℃ずつ下がりますから25℃−10℃=15℃になっています。そこから雲ができ、更に1000m上昇すると、今度は100m0.5℃ずつ下がりますから、15℃−5℃=10℃になります。頂上では、10℃になったという事ですね。

この空気が、山頂を越え山を下り始めると、今度は気圧が高くなり断熱圧縮が起こります。登りとは逆に100m1℃ずつ温度が上がる事になります。雨が降って水分が減り温度が上がっていきますから、雲はできません。

2000m下って、麓につくと、10℃+20℃=30℃になるのです。気温が5℃高くなりました。

山を越えるだけで、気温が上昇する。これがフェーン現象です。

 

秘めたる力は、一山越えると、目に見える形になって現れる・・・という事でしょうか笑

 

 

〜前回のクイズの答え〜

 

 

遺伝情報を伝えるDNAは、2重らせん構造をしていると言われますね。

2重らせんというのは、二本の線が縦に並べられ、その間を横に繋げられた、あたかも梯子のような形になったものが(DNA)、らせん状に捻じれているという事です。

そして、この梯子の「足をかける、段」にあたるところは、2本の縦線の両方から、それぞれ腕が伸びて、まん中で繋がれています。

 

このつなぎ目が水素結合で、くっついています。

 

水素結合は、着脱可能ですから、これは時々離れます(本当の梯子なら大変なことですが笑)。

 

ジッパーを開けるように順々に、次々と離れる時もあります。

すると、回りの物質が、そこを修復しようと集まって、離れている部分を、それぞれが梯子になるよう補修します。この時、離れたものをくっつけるのでなく、新しく片われをつくって、梯子にします。ですからそこだけ梯子が2本できる形になります。

半分に切れていく梯子を、追いかけるように修復していくので、最初の梯子が、最後まで切れて二つに分かれてしまった時、そこには、2本の梯子ができている事になります。

 

これが、DNAの複製です。こうして、細胞が増えていきます。

 

 

〜今回のクイズ〜

 

今回は、水の三態(三相)について書きましたが、他の物質も温度や気圧を適切な状態にすれば、固体、液体、気体の3つの状態全てにする事ができます。

 

その中には、私達になじみの深い物質で、「液体である時は、磁力を帯びていて(磁石にくっついて)青い色をしている」モノがあります。

 

さて、この物質とは何でしょうか?

これが今回のクイズです。

H.G

 

 

posted by bunbu at 17:29 | Comment(0) | 文武塾より