2016年06月29日

「世間は狭いという言葉には根拠があります」

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地元密着型の塾で講師をしていると、教えている生徒の兄弟の同級生が塾生だったり、塾生同士が塾で会って、「えっ?○○も来てたの?」など言いあう事は、日常茶飯事です。

世間は狭いものです笑。

 

とは言うものの、世界の人口は73億人を超え、日本の人口も、減少に転じたとは言え、平成2861日現在概算で12696万人です。さすがに1億人という規模は、ご近所さんのようには考えられませんね。

満員電車に乗っても、そこで知り合いに会う事はめったにありません。見知らぬ人ばかりです。

ところが、この「見知らぬ人ばかり」に見える人達とも、実は、意外と近くで繋がっている事を示す有名な実験があります。

 

それは心理学者のスタンリー・ミルグラムと言う人が1960年代に行った実験です。

ミルグラム氏は、アメリカ中部の小都市からランダムに96人を選び出し、彼らに、ボストン(アメリカ東海岸)在住のある人物(X氏)に、手紙をリレーして届けるよう依頼しました。

実験参加者には、まずX氏の個人情報を伝え、その上で、手紙を送る際には、自分とごく親しい関係にあり、かつX氏をなるべく知っていそうな人を一人だけ選んで、手紙を送ってもらいました。

このルールで出発した手紙が、何人を経由してX氏に届くのかを検証したのです。

 

さて、皆さん、この手紙は、何人の手をリレーされてX氏に届いたと思いますか?

 

X氏は全ての参加者にとって未知の人物です。また、アメリカ中部とボストンは直線距離で2,300 キロほども離れていて、同じアメリカといえどもその生活環境 は大きく異なることなどから、少なくとも、数百人の手を経由するだろうというのが、大方の予想でした。

 

ところが、実験の結果は全く違いました。

なんと、平均5.2人を経由しただけで X氏に手紙が到達していたのです(驚)。

 

6人目に見知らぬ人とつながる」という結果は、正に、世間が狭い事の証明です。

(これは「6 次の隔たり」と言われます)

 

また、日本でもこの実験は実施されました。

福岡で200人を選び、大阪在住の人物までリレーするもので、結果は、平均6.2人経由でした。

 

ちょっと感覚的には信じられないものですが、この社会実験の結果は、目的の人に繋がるのに、その人と全く面識が無くても、友人を56人介せば、たどりつけるという事を示しています。

 

1人に100人の友達がいたと仮定すると、友達の友達は100×1001万人になります。

例えば、5人を経由した友達、つまり、「友達の友達の友達の友達の友達」は、

100×100×100×100×100100億人となりこの段階で世界人口を超える計算になります。

 

世界は、正に「イッツ・ア・スモールワールド(It’s a small world:小さな世界)」なんですね(^^)v

 

 

・・・えっ?ちょっと待て?ですか?何かおかしいと?

 

そうなんです。友達の友達には、自分と共通の友達もいたりして、そんなに「単純」ではありませんね笑

 

実は、先のミルグラム氏の実験でも、X氏に届いた手紙の約半分が、最終的にある3人からX氏に届けられていたという興味深い事実があります。

つまり、この3人こそが多くの知人を持ち、知人関係に於いて自分に近いところで、他の全ての人達と繋がっていたという事です。

 

この3人のように、社会には、多くの繋がりの中心にいる人と、特定の人としか繋がりの無い人がいます。

そして、繋がりの中心にいる人は、沢山の人から情報を得たり、仕事だったら多くの取引相手がいるという意味で「有利」なのかも知れません。(但し、これは、生き方の問題であり、必ずしも「良い」と言っているのではありません)。

少なくとも、いわゆる「人気者」と認識されるのは多くの繋がりの中心にいる人です。

 

結局、世間を狭くするのも、世界を遠くに感じるのも自分次第です。

学校は、こうした人間関係のネットワークを疑似体験し、自分も含めた人とのつながりを俯瞰できる場所でもある…(という目で見てみる事も出来るよ)…という事を、この実験結果と共に、生徒達に話したいと思います。

 

〜〜前回のクイズの答え〜〜

 

太陽活動が盛んになり、地球に降り注ぐ宇宙線量が減ると、雲はできなくなり太陽光が地球に当たり易くなります。

温められた海から、多くの水蒸気が発生し、それは大気の循環に乗って高緯度に運ばれ、少なくなった雲でも、そこからは多くの雨を降らせます。

結果として、現在は乾燥して殆ど植物の生えない土地、例えば、砂漠やモンゴルの草原のような乾燥帯と呼ばれるところが緑豊かな土地になったりします。

 

すると、そこは人が住むのに適した土地となる為、人が移動して住む(定住)ようになります。

 

歴史にあらわれる民族の大移動(のきっかけ)は、その民族のイデオロギー的なものではなく、こうした気候の変動によってもたらされたという説が、有力になっています。

今後も、考古学や歴史学の通説が宇宙気象学や古気候の研究によって書き変えられていくかもしれませんね。

 

 

〜〜今回のクイズ〜〜

 

今回の本文に出てきた3人のように、繋がりの中心にいるような人は、ある言い方で表現されます。

 

他のカテゴリーでも、中心にあって、そこから放射状に多くのものと関係を持つという意味で使われる言葉です。

 

おそらく良くご存じの言葉ですが、さて、この繋がりの中心にいる人も事を、なんと呼ぶのでしょう?

 

これが今回のクイズです。

 

(H.G)

 

 

 

posted by bunbu at 13:35 | Comment(0) | 文武塾より
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