2016年06月13日

「再生可能エネルギーはエコかエゴか?」

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最近は発電方式について、再生可能エネルギーが注目され、教科書にも大きく取り上げられています。

 

再生可能エネルギーとは、法律で「エネルギー源として永続的に利用することができると認められるもの」として、太陽光、風力、水力、地熱、太陽熱、大気中の熱その他の自然界に存する熱、バイオマスが規定されています。

 

発電に関してなら、バイオマス発電(いわゆるゴミ発電)を除くと、光、水、風など、私達の「身の回りの環境にある」自然のエネルギーを使って発電する方式と言えます。

 

自然エネルギーの利用が推進されるのは、日本に化石燃料が少なく輸入に頼っている事や化石燃料のようにCO2を出さない事などの理由によるものですね。

 

それらのエネルギーの大元は太陽から地球に降り注いでいるエネルギー(地球の自転、公転も少しはあります)によるものであり、それによって地球環境が今の形になってきています。

 

つまり、今いる動植物は全て、この太陽からの恵みを戴いて進化し生きてきたもので、これからも必ずそうなります。

 

その一方で、太陽からのエネルギーも、時間ごとに降り注ぐ量は一定ですから、これを誰かが使えば、その分は、誰かが使えないという事になります。

 

従って、人間が、自然のエネルギーを積極的に使い始めるという事は、それまでその分の恵みで生きていた生物が、その恩恵に与れなくなる可能性が出て来るのです。

もっと言えば、今の自然環境を形作っている生物がそれまで太陽からもらっていたエネルギーを、人間が科学技術を利用して「奪う」ことになる可能性があるという事です。

 

例えば、風力発電です。

自然の風を利用して風車を回す発電は、太陽と地球の自転がある限り無くなる事は無く、正に永続的で、理想的な発電方式のように感じます。

しかし、これは風のエネルギーの一部を電気エネルギーに変換しているのですから、風車を回した後の風は、その分のエネルギーを失っています。具体的には、風速が落ちるでしょう。

風車の向こうに在る、例えば森林に届く風は、それまでよりも弱いものになります。届かないかもしれません。

木(植物全て)は葉の気孔という穴から水蒸気を放出する(蒸散…中1理科)、事で、根から水分を吸い上げる吸水力を得ています。風が強い方がよく蒸散できますから、風が弱まるという事は、森林に深刻なダメージを与えるのです。この分のエネルギーを人間が奪う事になるということです。

 

水力発電はどうでしょう。

これは、もっと分かりやすいですね。ダムを作るという事自体、それまでその川に住んでいた水生生物の餌や住処、流水という環境を破壊する事になります。

太陽からの熱で蒸発した水は、高いところに登って「位置エネルギー(中3理科)」を持ちます。

これが雲になり、山で雨になって川の流れ、すなわち「運動エネルギー(中3理科)」に変換されます。この一部を人間が奪うことで、川は淀み、住めない生物は死んでいきます。

 

では、太陽光発電は?

大規模な敷地でのパネル設置は、その分の大地から直接太陽光を奪います。地温の上昇が妨げられ、これは気温の上昇に影響を与えます。

その一方で、パネルによる太陽光の反射によって付近の気温が50℃を超えるという苦情が既に出てきているように、付近の環境を大きく変える事になります。

 

このように、自然のエネルギーだから、全て「地球にやさしい」「無限でどれだけ使っても問題ない」と考えるのはあまりに短絡的なのです。

 

私は、決して、再生可能エネルギーがダメだと言っているのではありません。

私達人間も生きていかなければなりません。

私達が豊かな生活を営む為には、結局はどこかに犠牲を求めなくてはならないという事です。

その上で、その犠牲を如何に少なくできるか「枠にとらわれないで」考えるのが知恵の出し所です。

 

子供達には、言葉やイメージに惑わされて物事の一面だけを見る事の無いように、また、自然に対して傲慢な考えを持ったり経済的な事のみを優先したりしてしまわないで、よくその本質を見極める事ができるように、その為に今、しっかりと勉強することが大切だと伝えていきたいと思います。

 

 

〜〜前回のクイズの答え〜〜

 

 

その恐ろしい場所とは、金星です。

 

金星の大気は、殆どがCO2で、その温室効果の為、気温が400℃を下回らない(500℃にも達する)状況です。

また、空からは、硫酸の雨が降り、上空ではスーパーローテーションと呼ばれる秒速100mの風が吹いているという、恐ろしい世界なのです(怖)

 

 

〜〜今回のクイズ〜〜

 

今回は、再生エネルギーに関して書きましたが、教科書にはそれと並んで、水素のエネルギー、いわゆる燃料電池に関しても書かれています。

 

燃料電池で走る、「水素自動車」には、購入に際して300万円の補助金が出るという事で、国としても推進する姿勢が鮮明です。

 

国の政策は、政治的、経済的、その他様々な諸事情を併せ考えた上で決定されるものですが、ブログ本文で書いたような観点から、純学問的にだけ考えると、水素エネルギーの利用は、環境に与える影響という観点からもエネルギー効率(収支?)の観点からも、問題が多いものです。

 

では、その問題とは何でしょうか?(わりと根本的な事です笑)

 

これが今回のクイズです。

 

H.G

 

posted by bunbu at 12:18 | Comment(0) | 文武塾より
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