2016年05月25日

「コレステロールって減らしたほうがいいの?」について

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中学校理科では、食べたものがどんなふうに消化され吸収されていくか、大まかに学習します。

 

炭水化物(でんぷん)、たんぱく質、脂肪を3大栄養素といいますね。(これにビタミン、ミネラルを加えて5大栄養素と言います)。

 

この中で、「脂肪」というのは一般には中性脂肪の事であり、健康増進法による栄養成分表示では、「脂質」という言葉(中性脂肪の他にコレステロール等を含んだもの)を使いますが、中学では「脂肪」として学習しています。

 

さて、口から入った食べ物は、口→胃→十二指腸→小腸→大腸→肛門という消化管を通過しながら消化されていき、最終的に、

 

炭水化物  →ブドウ糖

たんぱく質 →アミノ酸

脂肪    →脂肪酸とモノグリセリド

 

に分解されて、小腸の壁(柔毛)から吸収されます。

中学では、この消化吸収のプロセスを、それぞれの器官毎に学習します。

 

ところが、吸収されたものが、その後、体の中でどうなっていくのかについては、とても複雑なプロセスなので、あまり詳しく学習しません汗(高校生物で少しだけ学習します)。

 

そんなこともあるせいか、はたまた「脂肪」という言葉に反応してなのか(女子)、コレステロールに関して、

「先生は、コレステロールを減らした方が良いよ、もう若くないんだから」

等と、大きなお世話をしてくれる生徒も、時々いるんです笑。

 

どうも、コレステロールというのは、体に悪いものというように思い込んでいる子供たちがいるようです。

(「悪玉コレステロール」という言葉をどこかで耳にしたのでしょうか…)

 

でもこれは大変な間違いで、コレステロールは人間の生命活動には必須の物質です。

特に脳の活動に重要で、更にホルモンの合成や、細胞膜の生成材料としても、欠く事の出来ないものです。

 

コレステロールは、カプセルのようなものに包まれて血管中を流れ体中の細胞に運ばれます。そしてその後またカプセルで体中から回収されます。

運んでいく方は悪玉コレステロール(LDLコレステロール)と呼ばれ、回収する方は善玉コレステロール(HDLコレステロール)と呼ばれています。

悪玉と呼ばれてしまうのは、運んでいく時に、一部血管にくっついてしまうものがあって、それが血管に悪さをするからです。回収する方は、その掃除もするので、そっちは善玉というわけです。

でも、せっかく必要なものを運んでいて、しかもコレステロール自体は同じものなのに、悪玉とは…さぞかし無念でしょうねぇ笑

 

そして、そのコレステロールのほとんどは、実は、人間の体内で作られているんです。

食物からの摂取量を変えても体内のコレステロール量が変わる事はありません。

 

なぜなら、人間の体は、例えば、食物から、生命活動に必要なコレステロールの20%を摂り入れたら残りの80%を体内で作り出し、食物から摂り入れる量が30%に増えたら、体内での生成量を70%に落として、体内のコレステロール量を一定に保っているからです。

 

ですから、低コレステロールのものを選んで食べていると、必要な量を維持する為に、体内での生成量を増やすことになり、結果的にそれは、体にとっての負担になるという事です。

そもそも「一方的に」減らそうという考え方は、問題です(現在、厚生労働省の摂取基準もありません)。

 

でもこれは、体内のコレステロールの量がどんなに多くてもかまわないという事では有りません。

もちろん適正値というものがあります。

 

つまり、以前、塩分の時も書きましたが、他のものと同じく、これは生命維持に必須のものであり、その量は、「多過ぎても逆に少な過ぎても疾病を引き起こし易くなる」という事です。

最も重要な事は、「体の健康」は、様々な因子の絶妙なバランスによって保たれていると知る(学ぶ)事です。

 

情報が過多とも言える時代です。子供達には、正確な知識を持ってもらいたいと思っています。

 

 

 

 

〜〜前回のクイズの答え〜〜

 

暗号に応用され使われています。

 

公開鍵暗号と呼ばれ、その理論はとても難しいものですが、インターネット上で安全な取引をする為に使われている暗号化の手法です。

 

 

〜〜今回のクイズ〜〜

 

コレステロールは、人間の体内で作られると言いましたが、では、人間の体内の、どこで作られるのでしょうか?

 

これが今回のクイズです。

 

H.G

 

posted by bunbu at 12:41 | Comment(0) | 文武塾より
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