2016年05月17日

「素数ゼミ」について

Carl_Friedrich_Gauss.jpg

今回は、「素数」について少し書こうと思います。

 

小学校高学年では、「倍数と約数」を学習します。

ある数の倍数というのは、その数を234倍…していった数(例えば4の倍数は4,8,12,16…)で、ある数の約数というのは、その数を割り切れる数(例えば、6の約数は、1,2,3,6)の事でしたね。

2つの数の共通した倍数、約数をそれぞれ公倍数、公約数といます。

46の公倍数は12,24,36…、公約数は1,2,となります)

 

約数については、1と、その数自身は、必ず約数になりそれ以外は、数によって様々です。

その中で、約数を1と自分自身しか持っていないものを「素数」というのでした。

例えば、2,5,7,11,13,17,19,23,29,31,37,41…がそうです(1は素数に含みません)。

 

素数については、「数論」という分野で研究されており、とても奥が深いものなのですが、小学生にこの数学的な奥の深さを分かってもらうことは困難…というより無理でしょう汗。

数学の学界的にも、少し前までは、純粋に「数学の世界で探求する学問」という扱いでした。

しかし、近年になって、いろいろな分野に応用されるようになり、現在は実用的な学問となっています。

そのせいか、大学入試にはさりげなく、素数に関連した定理をテーマにした問題が主題されたりしています。

 

しかし、それにしても、小学生には…汗

 

小学生の「倍数と約数」では、例えば、こんな事がテーマになります。

A駅を12分毎に発車する電車と、18分毎に発車する電車があります。8時丁度に2つの電車が発車した時、次に2つの電車が同時に発車するのは何時何分でしょう?」こんな感じです。

 

大人でしたら、考えるまでもなく、836分という事は分かりますが、小学生には、この問題を

1218は公約数6を持っている(6×2126×318)。だから6以外の部分を同じにすれば、1218の公倍数になるな。だから6×2×336だ!」

と、考えられるようになってもらうのが目標です。

 

ところでこの問題、電車の発車する間隔が、もしも3分毎と9分毎だったら、93の倍数(39の約数)ですから、9分毎の電車が発車する時は必ず同時に3分毎の電車も発車することになりますね。

 

では、13分毎と17分毎の発車間隔だったらどうでしょう?つまり、素数同士だったら。

素数同士は公約数を持たないので、13×17221が最小の公倍数です。

ですから221分後つまり、3時間41分後に初めて同時発車という事になり、同時発車はめったに起こらない事になります。

 

 

さて、アメリカに「素数ゼミ」と呼ばれる蝉がいます(周期ゼミという方が一般的だそうです)。

〜〜今回のタイトルを「素数ゼミナール」だと思われた方、ごめんなさい笑〜〜

 

この素数ゼミには13年ゼミと17年ゼミの2種がいて、きっちり13年毎、17年毎に大発生します。

 

なんでそんな事になっているのかという事についてはいろいろ研究され諸説あるようです。

静岡大学の吉村教授も研究されていて、有力な説を唱えています。

それによると…、

セミは生涯のほとんどを幼虫として地中ですごし、地上へ出たらあっという間に生涯を終えてしまう為、その短い間に交尾して子供を残さなくてはなりません。

その為、地上に出た時、間違いなく自分と同種の相手と出会い、尚且つ、外敵に襲われても全滅しない事が必要です。それには同種のものが同時に大量発生するのが有力な戦略です(セミは外敵を攻撃する手段を持たないので、食べられても食べられても数の多さで絶滅をしのぐ戦略です)。

 

それでも、もし、その周期ゼミが、発生4年毎の「4年ゼミ」と6年毎の「6年ゼミ」だったとすると、彼等は、最小公倍数年の12年毎に同時発生し、4年ゼミと6年ゼミが交尾する事が頻発します。

その結果、2種混血(?)の5年ゼミが生まれたりしますが、この5年ゼミは5年後、地上へ出てきた時、相手も少なければ大量発生も出来ずに外敵に全頭捕食されてしまう事になります。

 

しかし、発生する年が素数同士である13年ゼミと17年ゼミは、何しろ221年に1回重なるだけですから、あまり混じることが無く、尚且つ、地上へ出た時にはいつも同種の大量の相手がいるという事になり、現在まで生き残っている(それ以外の周期ゼミは淘汰された)という事なのだそうです。

 

・・・素数、こんなところにも関係していました笑

 

〜〜前回のクイズの答え〜〜

 

この「障害」となっているものは、「地価」です。

 

ある区域を「危険地帯」と指定すると、そこの土地の価格が下がってしまい、資産価値を落とします。

その結果、経済に影響を与えてしまう事になるので、行政が、ある区域を、「土砂災害警戒区域」や「土砂災害特別警戒区域」等に指定するのは慎重にならざるを得ないという状況があります。

 

 

〜〜今回のクイズ〜〜

 

素数に関して、ブログ本文では、現在「いろいろな分野に応用され」と書きましたが、代表的にはどんな分野に応用されているでしょうか?

 

これが今回のクイズです。

 

・・・その応用のされ方は、難しいものです汗

 

H.G

 

 

posted by bunbu at 12:15 | Comment(0) | 文武塾より
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