2016年04月25日

「叩けば伸びる」について

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スパルタ教育の事ではありません、金属の性質です笑

「延性展性」とも言います。

 

中学校理科で「物質の性質」を学習する時、金属の特徴として

1、 電気を通す(電気伝導性)

2、 磨くと光る(金属光沢)

3、 叩くと伸びる(延性展性)

という3つがある事を学びます。

(因みに「磁石にくっつく」は金属の特徴ではありません。磁石に付くのは一部の金属です)

 

高校化学(基礎)になると、それらの性質が、「金属結合」という金属特有の結合方式に起因している事を学びます。

結合方式とは、原子が集まって固体(液体、気体)を作る時の原子同士の結びつき方です。

 

原子は、中心にプラスの電気を帯びた「原子核」があり、その周りにマイナスの電気を帯びた「電子」があるという構造をしています。

 

〜〜少し脱線しますが、この原子核と周りの電子は、実はものすごく離れています(原子のスケールでですよ、もちろん笑)。

原子の中心にある原子核の大きさは、原子全体の大きさのなんと10万分の1程度です(驚)

例えば原子の大きさを直径100mのドームとすると、中心にある原子核は1oの砂粒という事になります(!!)。

電子は原子核より小さいですから(素粒子の1種です)、実は、原子はスッカスカなのです。

・・・とても不思議ですね〜〜

 

さて、結合方式についてザックリと説明すると、原子が自分の電子を出し合い皆で共有し合う事で結びつく「共有結合」、プラスの電気を持つものとマイナスの電気を持つものとがくっついてまとまる「イオン結合」、そしてこの「金属結合」があります(その他、配位結合と言われるものもあります)。

 

「金属結合」は、複数の金属原子が近づいて行った時、それぞれの原子に所属(?)していた電子(の一部)が束縛から解放され自由に動き回れるようになり、その電子達(自由電子と言います)が、原子同士を結び付けるという結合です。

 

この自由電子が動く事で電流が流れ、光を吸収し再放出することで金属特有の光沢が生まれます。

そしてこの自由電子が、どんな位置にある原子でも上手く結び付けてしまうので、延性展性という性質が生まれるのです。

 

その性質が最も優れている金属が「金」です。

金箔や金糸は、この性質があるからこそできるものです。

金の場合、1gで、金箔なら数uまで広げられ、金糸なら3000mまで伸ばす事ができます。

あの豪華な金の装飾は、「金属結合だからこその技」だというわけです。

 

「金」について言えば、金は最も腐食しにくい金属でもあります(イオン化傾向が一番小さい)。

例えば、鉄などは酸に融けますが、金は普通の酸には融けません。

発掘された何千年も前の遺跡が、鉄の場合(青銅もそうですね)はボロボロになっているのに対し、金でできたものは、今でもピッカピカです(日本に残る金印やツタンカーメン王の仮面等を見ても分かりますね)。

 

更に、金は、地球上で一辺20mの立方体程度しか採掘できないとされる希少金属でもあり、こういった事が金の価値をあげているわけですね。

だからこそ、昔から錬金術など、何とか金を手にする方法がないか模索されて来たというわけです。

 

金属の世界に限っては、「叩けば伸びる性質」の優れたものが、高価値とされていますね笑

 

ところで、・・・

一昔前は、歯の治療に「金歯」というものを使っていました(高価でしたね汗)。

もしこれを、安いからと言って「鉄歯」にしたらどうなるか?

梅干しやレモンを食べる度にシュワシュワと鉄歯は溶けていき、気が付いたら、せっかく入れた鉄歯は影も形も無くなっていた…ということになります笑

 

・・・あれっ?いや、むしろ現代の食生活で不足しがちな鉄分の補給になるのでしょうか?笑笑

 

 

〜〜前回のクイズの答え〜〜

 

地球の内部構造を推定する方法として、まずは地震波の伝わり方を調べることが挙げられます。

地震の際のP波(縦波)は、固体、液体、気体の全てを伝わりますが、S波(横波)が伝わるのは、固体中だけです。

 

あるところで地震が発生したとすると、その地震波は、地球内部を伝わって、地球の各所で(裏側でも)揺れが観測されますが、その時にどの波が観測されるかを調べると、内部に液体が存在するか、またそれはどの範囲で存在すか等が推定されます。

 

また、物質によって波の伝わる速さが違うので、それは地震波の方向を変える事になり(屈折)その事で、同じ固体でも何層かに分かれていると考えられる事が推定できます。

 

また、最近では、地球内部を通過していく素粒子を観測することで構造を研究したりもされています。

 

 

〜〜今回のクイズ〜〜

 

本文にも書きましたが、磁石にくっつく事は、金属の性質とは言えません。

鉄は磁石に付きますが、アルミニウムは付かない等、磁石にくっつく金属とくっつかない金属がありますね。

この違いは、どこから来るのでしょうか?

 

これが、今回のクイズです。・・・・これ、実は難しいです汗

 

(H.G)

 

posted by bunbu at 12:39 | Comment(0) | 文武塾より
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